2025/10/30 土肥ダイビング ログ 通り崎ビーチ “親娘で生物写真撮影”

Dive-1通り崎 ビーチ
Dive-2通り崎 ビーチ
Dive-3

◼️天候AM:晴れ PM:晴れ
◼️気温11.5~18.5℃
◼️水温21.4~21.6℃
◼️透明度8~15m 水深10M以深が薄濁
◼️風向東北東→東→東南東→南南東→南東
◼️潮流
◼️その他浅場は水がクリアですが、10M以深が浮遊物多く薄濁りです。

10月もそろそろ終わり。30日は毎年ご家族でお越しいただいているRyoさん(ママ)ファミリーがお客様。今日はママのRyoさんはお仕事で来られないらしく娘さんのフウカちゃんとパパのお二人。なんでも今日の目的は大学生のフウカちゃんが授業の課題のために10種類以上の生物写真を撮りたいとのことでパパと一緒に通り崎ビーチで、なんでもかんでもとにかく生き物ぜーんぶ撮影ダイブ!
今日の土肥は、とっても良いお天気でお日様の下ではあったかく海からあがってからも寒くないし、ビーチの状況も浅場がけっこう綺麗で水温も21℃超あってまだまだウエットスーツでもストレス無し。浅場でのんびりと生き物観察&撮影できるコンディションで良かったです。

フウカちゃんに撮りやすい生物たちを案内しつつ、普段はあまり撮ることのない通り崎のレギュラーメンバーを自分も撮ってみました。

貝殻が開いている時にタイミング良く、殻のヘリをトントンすると、“ヤメロッ!”って感じで水を“びゅっびゅっ”と吐き出す面白い行動をしてくれる貝です。

至って普通にいるウニウニの仲間“ガンガゼ”ですが、昨年までのここ数年ほぼ姿が見られなくなっていましたが、今年は復活して来ました。黒潮が蛇行する以前はビーチも至るとことガンガゼ地帯が出来ていてナイトダイブなんて恐怖だったくらいだったのに(笑)。磯焼けの原因になるガンガゼですが、また見られるようになって来たのは、海が元の姿に戻っていくサインなのかな!と思います。
真ん中に見えるオレンジの玉(肛門)と5つのメタリックブルーの点(生殖孔)がとっても綺麗だし(特にライトを当てると)、見ていて飽きない。結構好きなんですよね...ガンガゼw

ゆらゆら、ふわふわ、癒し系のクラゲくんたちも見ていて飽きないです。これもまたライトで光を当てると透明感が増してとっても綺麗です。

何か捕食して(キタマクラとか笑)お口いっぱいにほうばっているシーンとかない限り、普段は全然見向きもされない、完全スルーくんの代表格なエソたち。でもよく見ると“ルビー”のような目は美しいと思うんですけどね。でもやっぱり顔つきもよくないからなぁ。典型的なわりー顔してますからね...。

恐竜みたいな顔つきとゴツイ体の割に尻尾を丸めて小さくなってちょこんと奥ゆかしくいらっしゃる姿が可愛いサツマカサゴくん。ダイバーが手で追っ払ったりするとびゅっと泳いでその時に胸鰭を返して裏側の鮮やかな黄色を見せて敵を追っ払おうとします。
背鰭、腹鰭、臀鰭に毒線をもつ毒魚ですが、基本的に臆病な子だと思うのですが、以前、一度だけ噛まれたことがありました(笑)。やっぱりどんな生き物も個体差ってありますね。

潜ればほぼ確実に出会える、この子もあまりに“普通すぎる魚“ボラ”くんです。
いつもは全然注目されない彼らも、春から初夏、そして秋には驚くほどの大群をつくることがあります。1匹でもそこそこ存在感ある魚体のボラくんたちが、密度濃くうねるように群れ泳ぐ姿まさに圧巻。
ご存じの方も多いと思いますが、ボラは出世魚で、「オボコ → イナ → ボラ → トド」と名前を変えていきます(地方によって呼び名はさまざま)。そして、「とどのつまり」という言葉ですが、実は“トド(最終段階のボラ)”に由来していて、「行き着くところ」(結果的に、最終的に)という意味だそうです。

90年代では、“うわ〜こんなのいるよ〜”って驚いてたニセカンランハギくんですが、ここ数年はこれもいたって普通にみられるようになってまして初夏の頃から浅場で幼魚がみられるようになって今では、ほぼ成魚になった姿まで確認できるようになりました。南国のハギらしく色とりどりでとっても綺麗なので結構好きなんですが、やっぱりあんまり注目されない子たちです。

多分、ボラと同等かそれ以上にダイバーに見向きもされないだろう超絶普通すぎる魚“アイゴ”くんたち。群れで“わ〜〜〜”って寄って来て岩についた海藻を食べて磯焼けの原因になったり、毒も持ってて、死んでからも毒棘は効力ありでメジナ釣りの外道として超有名で釣り師からも毛嫌いされてるちょっと不憫な子達です。
ちっちゃい子たちが10匹くらいの群れで、わ〜〜って来て、みんなでわ〜〜〜〜ってお食事して、またわ〜〜〜〜って帰って行く姿は見ていてほっこりして可愛いですけどね。

“海の中にいるな〜”ってことを実感させてくれるこの子たち。ソラスズメたちに囲まれてじっとしているだけで、もう何もいらない、これでいいやって思うのは自分だけでしょうか。幸せの青い魚。
今年はとってもたくさんいてくれて本当に嬉しいです。

透明感のある白の体に鮮やかなオレンジの顔、ほっぺにメタリックブルーのライン。神様は芸術家です。色彩だけでもう可愛いのに、“ちょこちょこすーぴたっ”って、二人で一緒にまったく同じ動き(泳ぎ)、完全にシンクロしてるのが可愛すぎるアカハチくんたちでした。

説明はいらない、海の可愛いの代名詞ですね。超ちびっ子だったのが少しずつ成長してます。がんばって冬を越してほしいものです。

まーこの子も、まったく持って誰にも気にされない“素通りくん”の代表格ですね。白地に飴色っぽい縞々のカラーリングはけっこう目を引くし、尻尾の白色水玉模様や、円な瞳とちょっと下むき気味のおちょぼ口なんかとっても可愛いんですけどね!

海に入ればもう100%出会えるって言っても良いと思うキタマクラくん。逆に“最近キタマクラ見なくなったよね...。”っていう状況は怖いかもwいっぱいいるし色彩地味だし、この子も日の目を見ない代表格かと。
よくよく見るとエメラルドグリーンの目はとっても綺麗だし、ちっちゃいお口は可愛いし、とにかく好奇心旺盛で、写真撮ってると“何してるの〜?”って感じで目の前を通過して行くし、指でポンポン音を出すとこっち来るし、目が合うとかまいたくなる可愛いヤツです。

ビーチ浅場の砂地に埋もれてよく隠れている、ハリネズミののようなウニの仲間“ブンブク”。ずんぐりした丸っこい形が、昔話でお馴染みの“分福茶釜”に似てるのが由来だそうで、写真のヒラタブンブクの他、そのまんまの名前の“ブンブクチャガマ”や“オオブンブク”ってのもいます。“ブンブク”ってふざけた名前ですよね笑。
なぜか良く遭遇するコイツら、砂に潜ってるカラッパ(カニ)とかを出そうと手を突っ込むと“イテッ!”ってとか。こんなにいっぱいいるの(砂に隠れてるの)?って思うくらいの確率で当たるので、砂地、、、けっこうコワイです(笑)

ビーチEN・EXラダーのところにウワ〜っと群れてるツマグロハタンポの赤ちゃんたち。みんなで大きなお目目でこっちに向けてじーっと見てる姿が可愛いです。最近エキジットする時にこの子達に癒されて、ダイビングの締めくくりがほっこりします。

海釣りの餌によく使われるゴカイの仲間のケヤリたち、ゴカイっていうとミミズみたいなムカデみたいなグロイの想像しちゃいますが、コイツらは咲いた花のようでとっても綺麗です。
名前の由来は、まさに“毛槍”ということで、大名行列の先頭で奴が持つ“長槍のカバー”からだそうです。
このフワフワ(触手)に指を近づけると一瞬で“ヒュッ!”って引っ込むのが面白くて、ついイタズラしちゃいます。

このカニも特徴だらけですね、名前通りのゼブラカラーと鋭角的な装甲を纏ったような体はアニメ・ガンダムに出てきそうな男の子の心を鷲掴みにする魅力たっぷりです(笑)。何度見てもテンション上がりますね⤴︎。ただ、お宿にしてるラッパウニはこう見えて強い毒を持ってるので十分ご注意を!

この子たちも、潜れば会える代表格ですね。アカハタくん、最近増えすぎ?ってくらいたくさんいます。よく釣りに行く場所でも、以前はカサゴのポイントだったのに今はアカハタしか釣れません汗。

夏の終わりから秋にかけてわんさか泳ぎ回る“キビナゴ”。この子たちが泳ぎ回り始めるとカンパチやイナダ・ワラサ(ブリ)たちも姿を見せ始めて、海が一気に活気づきます。太陽の光を浴びて光キラキラ泳ぐキビナゴの群れもずっと見ていられる海中景色の一つです。

鋭い牙のイカつい顔と極彩色の派手な体でみるからにヤバそうなウツボの仲間“トラウツボ”くんですが、こう見えて案外臆病で、と言うかおとなしくてまた好奇心持ち合わせてて(これも個体差あると思いますが)、よく遊んでもらってます(笑)。ウツボは、THEウツボもよく見るとマヌケな顔してて、愛嬌あって可愛いです。

トラウツボのすぐ隣で、小岩の間から垂直に顔を出してたウツボの赤ちゃん。THEウツボくんたちは、トラウツボやコケウツボたち“口を閉じても歯が見えちゃう族”と違って丸っこくてなんか“ヌルリツルリ”としていて(特に顔)これはこれで可愛いんですよね。

これも通り崎エリアの砂地でよく目につく“ダイナンウミへビ”。ウミヘビって名前ですが魚です。尖った口に鋭い牙から鋭い牙が見えて、そんでもって何より目つぎが悪すぎなヤツです。砂地に隠れてじーっとしているのの代表に“ハナアナゴ”くんがいますが、こやつはそれより数段長くて1mオーバーで140cm位。ハナアナゴの穴を見つけるとよくやってしまう(ごめんね)尾鰭がある辺りの砂に指を突っ込んでニュ〜っと出てきてもったりしてますが、ダイナンの場合は、これをやってもほぼ失敗しますが、1回だけ“ズッドーーーン!”って出てきたことがあったり、また沖の砂泥地で水底ギリギリを泳ぐキビナゴの群れを捕食するのに、穴からもの凄い速さで“ビヨ〜〜〜ン、ビヨヨ〜〜〜ン”ってやってたことも。見た目は超イカツイけど普段は控え目、でもやる時はド派手なヤツです。

今回のお客様、フウカちゃんの大学の課題は「海の生物を10種類以上撮る!」がテーマ。
通り崎に普段いる普通の生き物たちも、僕も一緒に写真を撮りながら案内しました。

“普通の生き物”たちも、よく見ると色が美しかったり、可愛い仕草に気づいたり…。
そんな発見があると、海の楽しみ方がぐっと広がりますよね。

もちろん、人気の生物を探して観察する楽しさもあります。
でも、そこだけに気を取られると「いなかったらつまらない…」になってしまうことも。

だからどんな生き物も優劣をつけず、自然体でフラットな気持ちで、“普通の子たち”との出会いや時間も大事にしたいですね。
そうすると、海の一瞬一瞬がより一層面白くなる。今日の2ダイブで、改めてそう思いました。

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